はじめに
「別にAIなんか使わなくたって生きていけますよね?」その一言で始まった東京在住の大学1年生Rさんとのインタビューでは、一般的な大学生のAIに対する率直な意見を伺うことができました。彼はテレビではよくAIの話を聞き、大学でもAIにまつわる講義は受けたことがあるようです。しかし、Rさん曰く日常でAIを使用する機会はないとのこと。「携帯とかはよく使うし、デジタル機器もよく使うけどAIをはっきりと使ったなって思うことはないなー、siriとかあまり好きじゃないし」、さらに「そもそもAIとデジタル機器の線引きがよくわからない」とも語ってくれました。どうやら彼にとってAIは身近な存在ではないようです。そんなRさんもインタビューの最後の方ではAIの可能性について言及することが増えました。彼の心情の変化を、順を追ってみていきましょう。
AIがなくても生きていける?
AIなんかなくたって生きていけると豪語していたRさん、具体的にどうしてそう思っていたのかを訪ねてみました。彼は実際に自分がAIを使っていないことを例に挙げ、特に不自由もなく暮らせているとのこと。「もし自分にとってほんとに便利なAIが出てきたとしても、アナログな人間でAIの専門的な知識もない自分は、多分使い方が分からないからなかなか手出せないな」そう言うのです。彼の考える本当に便利なAIとはどんなものか聞いてみると、言うことをすべて聞いてくれてそれを実行できるだけの能力を持つ、アイアンマンの映画に出てくるAIのフライデイをイメージしているそうです。映画について言及していただいたので、映画に出てくるロボットやAIのイメージを聞いてみるとロボットはどこか欠点があり、かわいい部分もあり、味方になることが多いが、AIは賢く、欠点がほぼなく、敵のイメージが多いとのことでした。
実はいろんなものに使われているAI
1時間が過ぎたところでAIが実際に使われている具体例についてRさんとお話しさせていただきました。Rさんにはスマホや顔認証、企業がAIで面接を行っているなどの具体例を出していただきました。そこでそれ以外のスポーツのデータ分析、スーパーでの在庫管理、レストランでの顧客管理など人の目に触れにくいがゆえに身近には感じにくいAIの導入例について詳しくお話させていただいたところ、Rさんはそれらの事実を初めて知ることができたとのことでした。「実際に、自分がアルバイトとして働いているスーパーでもAIが導入されていることは知らなかったし、ほんとに身の回りの様々な業界でAIが欠かせない存在になっていることを知るきっかけになれてよかった」とおっしゃっていました。
理想のAIと可能性
AIが実際に使われている現場についてより知っていただいたところでこれからのAIの可能性、理想のAI像についてお話しさせていただきました。Rさんは今よりも人の目につくところでAIが活躍していける可能性について指摘してくれました。「一家に一台AIのお手伝いさんみたいなのがいれば、より多くの人がAIにいいイメージを抱きやすいし、身近に感じやすいと思う」、「だからもし理想のAIを一つ上げるとするなら、家で料理、掃除、子供の世話を任せることができるAIができてほしい」とのことでした。最初はAIの必要性について懐疑的であったRさんも実用例を聞いていく中でその可能性について言及してくれるようになりました。
Rさんの理想のAI
