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シリーズ!AI×Z世代 UK ver.# 13

 

AIと人間のこれからの関係性とは…?

 「これからロボットや発展したテクノロジーと共に生きていくことで、AIロボットへの信頼が高まると信じている」と話すのは、サッカーに関心がある10歳の女の子、メアリーさん(仮名)。彼女の将来の夢はサッカー選手か、サッカーのトレーナーになること。このインタビューでは、彼女の関心事に交えながら、将来欲しいAIロボットや、理想のAI社会像を話してくれました。

普段のAIとの関り

 彼女は、自分の部屋に自分専用のアレクサを持っており、AIの使用頻度は高いと感じているそうです。具体的には、天気や日にちを質問したり、音楽をかけたりと1日を通してAIと関わらない日はないと言います。そんな彼女は現状の”AIが人間を手助けする関係性”に満足しており、将来よりAIが進化したとしてもこの関係性は変わらないで欲しいと話してくれました。

欲しいAIロボット

<サッカーロボット:私のロボットは華麗にキックをしてゴールを決めることが出来る!>

 このイラストは、彼女が描いてくれたサッカーロボットです。具体的な説明を聴くことは出来ませんでしたが、恐らくこのロボットと一緒に練習などをすることで、自分のサッカー技術を上げたり、サッカートレーナーとして働く際のアシスタントを任せるなどするのではないかと考えました。

AIか人間か

 彼女に将来、身の回りのものでAIに任せていいいもの、逆に人間が行うべきものはなにかインタビューをしました。下記がその結果を簡潔にまとめたものです。

AI→軍隊、消火活動、会計、料理、掃除、審判、裁判、看護師、ドローン宅配、教師、介護(※Z世代)、ペットお世話ロボット

ハイブリッド→自動運転(車、飛行機)、翻訳

人間→医者、介護(※現代の高齢者)

 軍隊や、消火活動など命を落とす危険性のあるものや会計や審判など正確性を求められるものはAIが担うべき、命に関わる自動運転や人間の言語能力と関わる翻訳はハイブリッド、ということに関してはとても頷けました。しかし、私は教師と介護について彼女の意見が興味深いと感じました。

 まず、教師については私がインタビューをしてきた範囲ではハイブリッドか人間と答える人が多くいたため彼女の意見が新鮮でした。彼女は、先生に質問した際人間であればその先生が知っている範囲でしか答えられないが、AIであればその範囲を超えることができるため、教師はAIでもいいと答えてくれました。

 また、介護についてはその対象となる被介護者の年齢によってAIか人間かが変わると答えてくれたことが印象的です。我々Z世代は小さなころからAIに触れて生活してきたため、AIロボットに介護されることに抵抗を感じる人は少ないかもしれませんが、現在の高齢者はAIと触れあう機会が少ないため、AIロボットにたいする信用が足りず、人間の方が好ましいのではないかということでした。

最後に

 全体の印象として、メアリーさんは10歳でありながらしっかりと自分の意見を持っている方であると感じました。将来の自分像やこれからのAI社会について、自分の実体験をもとに答えてくれたことが印象的です。

 今後AIなどに単純作業を任せた場合でも、人間が自分自身で考える力や彼女のように多数派の意見に流されずに自分の意見をはっきり言葉にする能力などは失わないように、しっかりとAIと人間の関係性やAIに関する基礎知識をつけていく必要があると感じます。

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