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シリーズ!AI×Z世代 UK ver.#22

人間のアシスタントとしてのAI

 今回インタビューしたのは、中学生(12歳)のXさん。現代の環境問題にとても興味があり、AIやロボットなどのテクノロジーについてももっと学びたいと思っている好奇心旺盛な彼女は、AIに対してどのような考えをもっているのでしょうか。いくつかの質問を通じてXさんにとっての理想のAIの在り方を見ていきましょう!

普段のAIとの関わり

 まず初めに、Xさんの普段のAIとの関わりについて聞きました。彼女は、「リラックスしたい時に、時々リビングにあるアレクサで音楽をかける」と答えてくれました。まだ中学生ですし、AI技術を使う頻度はあまり高くないようですね。「弟はおならの音を流したりくだらないことにしかアレクサを使わないけど、まだ6歳だからしょうがないよね」などと可愛らしいエピソードも話してくれました。

理想の社会

 Xさんにとっての理想の社会はどのようなものかという質問をすると二つ答えが返ってきました。一つ目は、「宗教、文化、性別、性的嗜好など、人を構成する全ての要素(人間らしさ)を受け入れる社会」。そしてもう一つは、「エコフレンドリーな社会」。環境問題について話し合った方がいいと言っているだけで誰も実際には行動に移してないことを問題視していて、「木を守ろうと紙に書いてはいるけれど、その紙を作るために木を切り落としているわけで、矛盾しているしばからしいサイクルだと思う。」と核心をつくような意見をくれました。

↑上の絵で描いてくれたのは木とビルと一緒に映るXさん本人。自然と技術がうまく調和していることが大事だということを示しています。

欲しいAIロボット

 次に、Xさんがあったらいいなと思うロボットについて聞きました。Xさんが欲しいAIロボットは、鳥のように羽があって空を飛ぶことが可能になるロボット。移動手段として使えるため、旅行や移動を楽にしてくれるからだそうです。さらに、羽は鉄でできているため頑丈で安心でき、前にあるものや障害物などを自動で察知できるAI機能を搭載しているため、羽をパタパタさせる必要はなく、簡単に空を飛べるようになるそうです。誰もが一度は思ったことがある空を飛んでみたいという欲望を叶えることができるロボットでワクワクしますね。

暮らしの中のAI

 最後に、Xさんにとって、日々の暮らしの中でAIがどれほど介入すべきだと思うか質問しました。彼女は、「ロボットに頼るばかりでなく、自分たちで一生懸命働くことが必要だと思う。電気掃除機などは便利だし生活を楽にしてくれるけど、それは人が人生の中でやらなければならないことをなくしているだけ。収入を得るためには働かなければならないし、もしロボットに全てをやらせてしまったら、人は実質なにもしていないことになると思う。」という意見をくれました。Xさんは基本的にはAIやロボットに頼ることには反対していますが、AIを活かすことができる分野ももちろんあると考えています。例えば、「救急隊員はきちんとコミュニケーションの取れる人間の方が良いけれど、火事などの危険な状況にロボットを利用して救助に行かせることによって消防士の命を守ることができる。」と答えてくれたように、高度なコミュニケーションスキルを必要としない仕事はロボットに代替することで救える命もあると考えています。日常生活ではAIに頼りきることなく、代替可能な場合だけAIロボットを活かすことが理想的だという意見を持っているようですね。

まとめ

 Xさんにとって、AIは「リーダーとして人間を支配するのではなく、あくまでも人間のアシスタントであるべきで、人間の仕事を奪ってはいけないし、人間を助けるために活用されるべき存在」だということがインタビューを通じてわかりました。AIやロボットは高度な技術で私たちの生活を便利で快適にしてくれるものだというイメージを抱きがちですが、それらに頼りきってしまうことで人間として空っぽになってしまう可能性も出てきてしまうのではないでしょうか。AIに頼りきるのではなく、あくまでも人間のサポートとしてAIと付き合っていくことが理想的な関係と言えるのかもしれません。

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