これからの時代に必須なAIリテラシー
警察官になることが夢である17歳の男性Jさん。日常生活でロボットやAIをほとんど利用しない彼は、AIはうまく利用すれば必ず役に立つものであると、今後発展していく社会に期待をしていました。ではそんなJさんが思う『理想のAI社会』とは一体どのような社会なのでしょうか。
AIと人間
基本的にAIが人間に代わって仕事を行うことに対してポジティブに捉えているJさんですが、【警備】【医療】面は今後も人間が携わってほしいと主張しています。彼には警察官になるという大きな夢があり、警察がAIに代わり働くことについて次のように語っています。
「私はAIやロボットはコンピューターの中にいて、仕事をしてほしいです。ロボットが通りを歩いて人間の警察のような活動はして欲しくないですね。」
このようにJさんは、AIがコンピューターのデータを用いて仕事をすることに対しては肯定的でしたが、人々を見守る警備のロボットは不要であると考えています。それはやはり将来の夢である“警察”という仕事を、彼がたくさん見てきたからこそ感じる想いなのかもしれませんね。さらに彼は親しみやすさや患者の精神面維持という観点から、病院でのナース(人間)の必要性を主張しています。しかし、彼はただ人間の必要性を主張しているわけではなく、同時にAIの重要性も示していました。
「社会性を必要としない仕事や清掃はロボットに任せたいです。(中略)また、AIを活用することで、現在世界中で蔓延している新型コロナウイルスの死亡者・感染者・入院数を抑えることが出来たのかもしれませんね。」
上述したようにAIは“脅威”なのではなく、あくまでも“社会が良い方向”へと向かうために活用すべきであるとインタビューの中で伺うことが出来ました。
AIリテラシーを高めるために
皆さんは“AIリテラシー”という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。AIに関する知識や、ツールとして使いこなすためのスキルを全般的にそう呼びます。JさんはこのAIリテラシーの教育を、学生が政治や司法を学んでいるように、AIの仕組みを学ぶことは社会で生きていく上で必要不可欠であるという観点から積極的に行うべきであると考えています。特に学校での教育は、個人向けプログラムを望んでいました。これにより一人一人の様々な知識に対して、必要な力を効率的に効果的に学ぶことが出来ます。彼が述べたようにAIと共存し、より良い社会を創っていくためには、若者のAIリテラシーを高める教育が欠かせないことであると言えるでしょう。
Jさんが想う理想の社会
《2050年の理想社会》
Jさんに2050年の理想の社会を描いてもらったところ、“自動運転車”が溶け込んでいる社会を期待していました。また、Jさんが思う理想の社会とは《多くの人のニーズが満たされること》だと語っています。
「マズローの欲求階層説を信じているので、基本的欲求が満たされれば、自己実現の欲求に取り組むことが出来ると思います。特に、AIを活用し食料や水を輸送して、避難所に効率的に分配することもできます。これにより人々を退屈な労働から解放することが出来るでしょう。」
自分の幸せよりも、周りや社会の幸せを理想とする彼の優しい気持ちがこの質問でより伝わってきました。多方面でAIやロボットが活躍し人々が幸せになる社会を私も期待しています。
終わりに
今回、Jさんのインタビューを通して、警察官になりたいという将来の夢や、多くの人のニーズを満たす社会を創造したいという彼の将来像について詳しく知ることが出来ました。そして一貫してAIをポジティブに捉えており、積極的に活用していくべきであるという気持ちが伺えたことも非常に興味深かったです。ぜひ今後発展していく社会の中でも自分の意思を大切にし、自分の夢に向かって突き進んで欲しいです。
最後になりますが、私たちZ世代が“今”行うべきこととはなんでしょうか。「AIに対して何らかの期待をすること」「AIの脅威について学ぶこと」「ロボットと触れ合う事」小さなことだと思われるかもしれませんが、こうしたAIを想う気持ちが社会の発展に繋がると私は考えます。あなたもより良い社会を創るために、何か小さなことからでも“AI”について考えてみませんか。