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シリーズ!AI×Z世代 #29

今回は、わたしの所属するバドミントンサークルのメンバー2人に「2050年人を幸せにするAI社会」の実現に向けて、彼らの考えるAI社会を取材をしてきました。

1人目は教育学部英語英文学科のアリスさん。子どもが大好きで学童のアルバイトをしています。大きな野心はなく、将来は穏やかに家族と暮らしたいそうです。2人目は商学部のロンくん。倉庫、工場での単発アルバイト経験があります。現実的でありながら鋭敏な感性の持ち主で、独特の視点から世界を捉えています。

今回は、そんな2人のAIに対する考え方をご紹介します。ご自身の考えと照らし合わせながらお楽しみください!

AIを活用して作りたい社会

2050年理想の社会について尋ねると、それぞれの個性がよくあらわれている回答をいただきました。

まずアリスさんが描いたものです。最近、学童の子どもたちが公園でボールを使って遊べないことが多く、「自由にのびのび遊べる社会になってほしい!」という思いでこの絵を描いてくれました。公園外に飛ばない装置のついたボールや、子どもを見守るAIロボットもいます。ご家族の方も安心して子どもを遊ばせることができますね!まさにAIと人間が共生している公園とはいえないでしょうか。

次にロンくんが描いてくれた絵です。ロンくんの理想は「田舎で暮らしやすい社会」。多くの人が都会に移り住み、村がつぶれてしまう現実などから、「都市の一極化」の問題を感じているそうです。交通インフラを整え、医療を受けやすくしたいと説明してくれました。

2人とも、自分以外の誰かの生活がよりよくなることを願っていますね。とても素敵なことです。AIの力で1人でも多くの人が笑顔になりますように。

わたしならこう使う!理想のAI活用法

「ここAIがやってくれたらな…」と思ったことはありませんか?ここでは実体験から得た2人の知見をご紹介します。

まずアリスさんはイタリアンレストランでのアルバイト経験を話してくれました。「食洗器にいれるまえの軽い洗い物がめっちゃストレスだから、洗い物は固定でAIがやってほしい!あとエプロンを折るとか単純な作業も」。そしてロンくんも倉庫でのアルバイト経験から「倉庫での棚卸とか仕分けの細かい作業、あれ絶対に人間じゃないほうがいいよね」と強く言っており、大変さがよく伝わりました。2人とも単純な繰り返し作業はAIロボットに任せたいようです。

また、理想とする働き方の中でアリスさんは「AIの力を借りて家事と仕事を両立させたい!」と話してくれました。「仕事をしている間に家事を手伝ってもらったり、AIを使って仕事を効率的に終わらせて家庭に回せる時間を増やしたい」。子ども思いなアリスさんなら、将来きっと素敵な家庭を築いていると思います。

あくまでも人がAIを操作している

「あくまでも人がAIを操作している」。これは特に倫理の分野において2人に共通してあらわれていた考え方です。AIによる戦争についてアリスさんは「AIに人を殺すようなプログラミングをすることがおかしい」と話してくれました。AIに戦争の指示を出している人間に責任があると考えているようです。

また、AIの差別的な発言について、ロンくんは「AIはなにかを生成するためにすでにあるものを参照するわけじゃん。そもそもの社会においてそうした差別的な発言があるってことだよね」と説明してくれました。AIによる差別的な発言は現代社会の課題を映し出している、と捉えることができるかもしれませんね。アリスさんも「AIが差別的なこころがあって発言しているわけではないから認識の間違いはしょうがないと思う。その都度、人間が正して精度を高めていけばいい」として、人間がAIを育てていく、という考えがあるようです。

幸せなAIロボット社会とは

最後に「人にとって幸せなAIロボット社会」について質問してみました。アリスさんは「人間とAIの共生」、ロンくんは「AIが人間をサポートする社会」と回答。アリスさんは「AIの進化と同時に人間も抑制することをやると思う。今はまだ混沌としているけど、ルールや制度が整って共生みたいになるんじゃないかな」と説明してくれました。確かに生成AIにレポートを書かせるなど、AIと人間の線引きが不確かなグレーゾーンは排除、整理されていくでしょう。AIの力を借りて人間が仕事を効率化させたり、生活をよりよいものにしたり、などあくまでも人間が主体であることから、ロンくんの回答もよくわかります。

「人間主体のAI共生社会」

2人の回答を組み合わせて新たに私が作ってみました。アリスさん、ロンくん、そして取材をした私の考えすべてを含んだものになっています。みなさんも「人にとって幸せなAIロボット社会」とはどのような社会か、ぜひこの機会に考えてみてください!

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