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シリーズ!AI×Z世代 #16

はじめに

 今回のインフォーマントは、アツシさん(仮名)は都内の私立大学・理工学部に通う学部2年。大学では情報工学を専攻しており、今回のインタビューにはその知見を活かしながら望んでくれました。将来は自らがAIを作る側にまわり、理想の社会を作りたいと話します。そんな彼が目指す理想のAI社会は「人は目標に集中し、それ以外の雑務は全てロボットがこなしてくれる社会」。そして、その中で余った時間で趣味に没頭していくというのが彼が思い描く理想の社会だ。インタビューを通して、2050年の理想の社会に対する自身の軸がしっかりしていると感じました。そこで、その中でも彼の”軸”がよく伝わる部分についてクローズアップしていこうと思う。

人がやらなくていいことはやらなくていい

 人がやらなくていい仕事──そりゃそう。だけど、それって一体なんだろうか。最近何かと世間で話題になることも多い、「なくなる仕事」「なくならない仕事」。彼はどう思っているのだろうか。筆者はそんなことを考える機会なんてなかったので、それってどんなものなのか尋ねてみた。

《それこそ、レジ打ちなんて今も半分機械がやっているということもあるし、そういうのが増えていけばいいのかなと思っている》

 なるほど、確かにその辺りの仕事はAI化は進んではいないが、お客さんが自分でやるという方式に変わりつつあったりしている。いい目の付け所だ。私自身もそのように進めばいいなと感じる。一方で、それが”人間の仕事を奪う”ことに繋がるのではないか。そういった懸念があることを伝えると、「人間の生活が担保されるならいい」と言う。あくまで彼は、「仕事を奪われる」ではなく、「人間だけができることを人間ができる社会」を目指したいとのこと。

人間だけができることを人間ができる社会とは

 突き詰めると「人がやらなくていいことはやらなくていい」では語弊がありそうだ。彼にとってのAIは人間の補助からははみ出ない存在らしい。その特徴としてAIの登場で将来の職業選択は拡がる/狭まると思う?と言う質問の回答によくあわられた。

《僕自身であれば広がるとおもう。元々肉体労働をやろうとは思っていなかったので、精神労働とかエンジニアとかいう部分ではAIを使ってやれることは増えるともう。》

 

 多くのインフォーマントが狭まると回答する中で「広がる」と答えたのは意外であり、彼の自身の能力に対する自信を伺い知ることができた。

理想のAI像って?

 人がAIを活用する社会。広く言えば人間の補助。関係としては人間が常に上。あくまで一つの手段であることは間違いない。AIに対してポジティブな印象を抱いているがあくまで“ツール”としてであって、ロボットの共生を目指しているわけではないということがわかった。また、常に人間が上で補助的な立場でいるということが大前提ということで、人間の仕事を奪うというよりは代わりにその仕事をすることで人間の使える時間が増えるという立場であった。

最後に

 今回はインフォーマントの実践的で具体的なイメージをクローズアップしました。それぞれがそれぞれの考えを持っているのも面白いと思います。次回は次回の人の考え方があり、これまでのインタビューでもそれぞれの考え方があります!ぜひ、他の記事にもアクセスしてみてください!

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